やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

音読は、国語だけじゃない!

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こんばんは!やっちゃえ先生です!

9月に入り全国的にも学校が再開しますね。台風も去りつつあり、夏の終わりへ向かっている事を感じます。(9.1は全国で子どもの自殺率が最も多い日。教員としては、少し緊張して迎える日でもあります。)

 

 

さてさて、今日は私が普段から授業で実施している「音読」の重要性です!

私は社会科の教員で、中学・高校の両方で授業を行っていますが、ほとんど全ての授業で「音読」を取り入れています。特に、学齢が低いほど、音読はしっかりとやらせています。

 

音読の効果については、検索するだけでも多くの効果が指摘されている事がわかります。

国語科と少し異なるのは、音読を「知識習得」のために行うことが多い、ということでしょうか。そのあたりは、音読と朗読の違い、とも言えるでしょう。

 

知識を活用すること、を重視する事はもちろんですが、とはいっても、知は力なりです。知識がなければ、考えを深める事ができません。

 

生徒にも、「読めないものは理解できない」という考えを何度も伝えています。

 

 

そして、今日紹介したいのは音読の方法です。

私の授業では、だいたい以下のようなやり方で音読をさせています。生徒はしっかりと取り組んでくれています、

 

(①座ったまま追い読み)→②起立してペア音読+強調音読→③クイズ→④1人速読→⑤相手の机をタッチして座る→⑥板書された課題にとりくむ→⑦解説

 

このスタイル以外にも、様々な音読方法を取り入れています。

文科省の海外子女教育向けのページですが、私がとっても参考になったと思うものです。 7 音読・朗読:文部科学省

 

それぞれ簡単な解説を。

①追い読みは、教員が読んだ文章を全員が追いかけて読む事です。教員から正しい読み方、イントネーション、文の切れ目、などを伝える事ができます、生徒は必要に応じてルビを振ったり、アクセントの強い所や、文意の切れ目にスラッシュを入れたりします。

 

②起立する、もポイントです。起立することで、よりお腹から声が出ます。相手の方に自由に姿勢を向けることもでき、姿勢が悪い子にはそのことも指導できます。生徒も、普段座って行う音読とは違う!という意識をもち、変化を与えられます。

 

そして、ペアを組み、指示した箇所を音読させます。おおむね教科書の1単元を目処にします。1文ずつ交互に読ませます。

 

同時に、読みながら重要だと思う所を、強調させることもポイントです。

強調の仕方は生徒に任せます(連呼する、大きい声でいう、ささやく、ゆっくり読む、手で書きながら読む、相手の眼をみて伝える、など生徒によってかわるので面白いですよ笑)。そうすることで、早く終わりたい!という気持ちで適当に読むことを防ぎます。

 

③ペアの相手に、今読んだ所から1問ずつ問題を出し合う、ということです。「問題をつくる」ことで、問題になりそうな所の検討をつけたり、読む時に「ここが問われそうだな」とあたりをつけさせることもねらいです。ヒントを出し合うこともOKです。時間はかけません。

 

④その名の通り、1人で速読です。とにかく早く読む。読めていないものは少なくとも理解はできていない、です。このあたりで生徒も、取り残されまい、と必死さが増します。

 

⑤読み終わったら,相手の机をタッチして座らせます。ゲーム感覚を取り入れています。生徒同士のコミュニケーションが生まれる事もあって、一石二鳥だと思っています。なお、ここまで終わって座った生徒には、「何番」ということを伝えます(だいたいTOP10くらいまで)。

1つでも早く終わる!という目標をもたせ、同時に達成感をもたせるためです。今日も生徒が、「前回は10番だったけど今日は7番!」と言いにきてくれました。

 

⑥ここから黙って黒板に書かれた課題にとりくみ、

⑦全員が速読を終えて、ある程度課題に取り組めたら、解説に入ります。

 

 

簡単に、ですが、このような流れです。生徒からも好評?と言われている方法です。

もちろん、書ききれないこともありました(音読が苦手な子へのフォローなどなど)が、音読を全員がしっかり取り組むクラスは、試験の結果も比較的よい傾向があります。

 

ネットで簡単に知識が手に入り、その解説まで観られる、そんな時代だからこそ、学校という場、教室という場の価値を最大化する学びの方法が必要だと思っています。

 

これからも改良し続けますが、音読って、とってもいいですよ!

ということをお伝えしてみました!

ではまた!