こんばんは!
夏休みに読書をガシガシ進めていたわけですが、今更ながら、山崎豊子さんの作品が素晴らしいなと再認しました。
昭和を生き切った巨星のひとり、という認識で彼女の作品を読んでいましたが、本当の社会派とは彼女のような作家だといつも思います。
綿密な取材に基づき、細部までしっかりと組織を描き、
そこに生きる血の通った人々の、人間臭い生きざまを通して、
社会そのものを浮かび上がらせる作風が大好きです。生半可なエンタテイメントではないところが、大好きです。
特に、『白い巨塔』、『華麗なる一族』は私の書棚の「人生のバイブル本」のコーナーに鎮座しています笑
(私は本棚の区画をジャンル別に使わず、時系列に、捨てられない順に使い、本を整理しています)
『白い巨塔』なんかは全1~5巻までありますが、大学時代に読み、スケールの大きさ、圧倒的リアリティ、人間の人間たる複雑さをちりばめながらも、ぐいぐい引き込まれる展開に、夜眠れなくなって一気に読み切った記憶があります。
もうだいぶ前になりますが、ドラマ化もされていましたよね。
また、『華麗なる一族』も最高ですね。
キムタク主演でこれもドラマ化されていましたが、「僕はなぜ、明日の太陽を見ないのだろう」という言葉がよく予告CMでやっていましたが、原作にはなかったはずです。
原作とドラマは主人公の視点が少し違うので、両方見ても全然あきません。
ただですね、、
やっぱり原作の重厚感と圧倒的リアリティにはかなわないと思ってしまいます。そして人間の暗部まで、葛藤まで描き切り、壮大なスケールでエンディングまで行ってしまうので、またページを繰る手がとまりません。
「倍返しだ!」で銀行を舞台にした半沢直樹が流行りましたが、池井戸さんの作品が全体的にエンタメよりの社会派、というか、勧善懲悪なのでわかりやすいのに対し、山崎豊子の「がっつり社会派」感、スケールの大きさ、人間模様、複雑が故の深さがあると思います。その分、本も長いですが。
読書の秋、が近づいているので、ぜひ読んだことない方は、ブックオフの100円コーナーに並んでいるので、おすすめです!こんな作品たちが100円なのは本当にありがたい(これだけ推しててブックオフで買っていた私・・・)!
よいものを読もう!
ではまた!